ツイッターの「いいね」機能はユーザに受け入れられないと思う、という話
これを読みました。
Twitter社が個別のツイートに対して「お気に入り(favorites)」登録できる機能を、思い切って「いいね(likes)」機能に変更したことがネットで話題になった。星マークだったボタンをハートマークに変更し、UIを一新したことについてTwitter社は「新規ユーザからはこのお気に入り機能がわかりにくいという分析をし、世間でよく使われるようになった「いいね」機能として生まれ変わらせることにした」とのこと。
時代の流れに沿って機能を変化させていくことについては良いと思うんだけど、僕が一番問題だと思うのは、ユーザの体験が一切変わらないにも関わらず名称と見た目だけが変化したことだ。これは「星マークからハートマークに変更になったけど、できることは変わらないから」と言って済む問題ではない。
お気に入り(favorite)機能はお気に入りしたツイートを保管するための機能として存在していた。つまりツイート元のユーザに対して「そのツイートが良かったよ」と通知するための機能ではない。あくまで保管が目的だ。favoriteという言葉の通り、「お気に入りとして登録しておく」という趣旨の行為であり、あなたの記事が好きですと伝えるための機能ではなかった。
いいねという言葉、機能は「自分が気に入ったことを相手に伝える」行為で、FacebookやInstagramを初めとする主流のSNSで取り入れられている考えだ。そして、「いいね」という行為をしたからといって、自分がいいねしたコメント、記事が一覧になっていてソートできるような機能はない。あくまで「良かったよ、いいね」と伝えるだけの仕組みだからだ。
Twitterはある意味自分達のサービスの特徴を自ら捨てる行為をしている。本当にもったいないことだ。自らのサービスのコンセプトに沿って機能を厳選し、少しずつ成長してきたはずなのに、世間の流れがそうだからといって合わせていくのはサービスの運営方法が間違っている。「使い方がユーザにとってわかりにくい」と感じているなら、チュートリアルや「ツイッターの使い方」といったコンテンツを充実させ、ユーザを教育すべきだ。
以前Twitterが迷走していると思うと記事を書いたけど、まだまだこの流れは収まりそうにないなと思った。
おまけ
Twitter公式への「星を返して……」「星に戻して下さい!」というリプライを見ると、住み慣れた惑星を追われた原住民族が頭に浮かぶ。
— かおる@ToS待機 (@awKaoru) 2015, 11月 4
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