めぐりめぐる。

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スタイラスなんてナンセンスだって言ってたのに、という話

 

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上の動画は、スティーズジョブズiPhoneを世の中に送り出した時のプレゼンテーションに、日本語字幕がついているものです。会場の盛り上がりから、いかにiPhoneが期待されていた製品であったかがよく伝わってきます。

 

知らない人も多いと思うんですが、昔のスマートフォンと呼ばれる代物って、固定されたキーボードがついていたんですよね。機能は進化していても、ユーザーインターフェイスガラケーと変わらないまま。ここにジョブズは注目していたのです。

 

携帯の画面全体をタッチスクリーンにしたデザインは当時とても斬新でした。なぜなら、「携帯には付属のキーボードをつけるもの」という固定概念に人は縛られていたからです。「当たり前のように存在しているもの」について疑問を投げかけ、携帯は人にとってどうあるべきか、どのような体験をさせるべきかということを突き詰めていく仕事には頭が下がります。これ、並大抵の努力じゃないと思います。

 

固定されたキーボードがなくなったことで、ユーザに対して提供できるアプリケーションの幅が広がりました。画面のデザインやボタンを、提供するアプリケーションによって自由に変更できるようになったからです。これは固定されたキーボードがついている端末では不可能なことでした。アプリによって最適な配置は異なるのに、キーボードが固定されていたらユーザに最高の体験は与えられないだろうと考えたわけです。

 

そして「マルチタッチ」と呼ばれる技術。画面全体がタッチスクリーンになったが、スタイラスなんてありえないだろとジョブズは観衆に声高々に言いました。常に持っていないといけないし、無くしそうだ。そんなものは持っていたくない。そんな想いから、マルチタッチ(指で画面を操作する)が生まれたそうです。これは今ではみんな当たり前のように使っていますが、発表当時ではとても画期的だったんですよね。

 

その、ありえないと言っていた「スタイラス」。ジョブズが亡くなってから、唐突にプロダクトとして出現してしまいました。ええー・・・。

iPad Pro - Apple(日本)

 

Apple Pencilなるものが11月に発売されます。ホームページ上でコンセプトビデオが見られますが、正直あまり欲しい気分にはなりません。

 

現時点でAppleのデザインの総責任者はジョニー・アイブですが、彼のプロダクトには正直あまりわくわくさせられません。そろそろ墓からジョブズが出てきて彼を殴りにくる日も近いかもしれませんね(不謹慎)。