めぐりめぐる。

落語や漫才を見るのが好きです。エンタメ系の記事を中心に、幅広く書きたいことを綴るブログです。メールでのお問い合わせはこちら「infomeg2@gmail.com」。最近投資系の記事は「http://www.toshi-meguri.net」で書いています。

【就活開始時期問題】むしろ時期を早めたほうがいいんじゃないの?という話

これを読んだ。

www.nikkei.com

 

就職選考開始時期がころころ変わり、学生も大学も困惑しているこの問題。15年度は8月からの就職選考が行われていたのだけれど、16年度は経団連は前倒しの方向で話を進めており、就職問題懇談会との意向が食い違う形となった。

 

昔はとても早かった就活開始時期

僕が就活をしていたのは2011年で、その時は大学3年生の10月から就職選考の開始が認められていた。今と比べると物凄く前倒しで就職活動をしていたのだなとちょっとびっくりした。

 

2011年の時は10月から合同企業セミナーが次々に開催され、早ければ11月から選考が始まる企業があった。10月〜12月は基本的に業界研究や自己分析に時間を使い、1月からが本番だった(もちろんいろいろなケースはある)。大手企業は4月から本格的に採用を始めることが多かったので、その時期に被せたくない中小企業が時期をずらして1月〜3月に学生を採用しようと必死だった。そのために中小企業から大手企業まで幅広く受けようとする学生は就職活動が長期化して問題となった。今の短期決戦の就活とは違い、随分と長い長い戦いだったのだ。

 

どんな方針を設定しても、企業は裏をかいてくる

さてタイトルの問題についてだけど、時期をいくらずらしても企業は様々な手を使ってフライングをする。今主流なのは「採用活動を前提とした」インターンシップだ。インターンシップは本来は学生の職業選択の助けとなるように社会の仕組みや仕事の仕方について学べる貴重な機会であるはずなんだけど、この仕組を悪用している企業が少なからず存在するわけだ。

 

具体的には、「インターンシップに参加した学生が対象の採用フロー」がある。就活開始時期前に学生をインターンシップに参加させ、見込みのある学生を囲い込むという作戦。

 

僕も人の採用経験があるのでよくわかるんだけど、こと採用活動に関しては「残り物には福がある」なんてことは一切当てはまらなくて、基本的に早く動きだす奴ほど優秀であるから企業は我こそはとスタートダッシュを決めてくる。したがってどんなに就職開始時期を遅らせたところで、学生の方は早めにアンテナを張って、インターンシップに関する情報を収集してそれに参加する必要が出てしまう。素直に経団連の話を信じていると乗り遅れてしまうからだ。

 

経団連と企業のイタチごっこになってしまうのは、所詮経団連の決定を破ったところで特に罰則がないのが大きな要因であり、企業の方もあれこれと対策を練るから学生の方は毎年毎年振り回されるという按配なのである。

 

おわりに 

この話の焦点は「学業に支障が出る」「だから学業に影響のない時期を選びましょう」ということなんだけど、就職について考えることや取り組む時間は一定量必要だから、もう関係なんじゃないかと僕は思う。8月からスタートするからと言って、何も準備せずに8月を迎える奴なんていない。いたら馬鹿だ。

 

就職が決まらないのはある程度仕方のないことだし、就職活動が短期化すればするほど企業の採用活動の時期はバッティングするのだから、チャンスは少なくなる。だから僕は思い切って前倒しの就活開始時期に戻すべきだと思うのだ。経団連の皆様、よろしくご検討ください。