高い道具を買ってもモチベーションは維持できない、という話
高い道具を手にいれると、自分の人生が一段階レベルアップしたような、そんな感覚に陥ることがあります。
道具を手にいれたことによって何か自分の価値が上がるわけではないし、技術が向上するわけでもないのですが、僕という人間と(高価な)道具によって謎の相乗効果が生まれ、「なんだかどんなことでも乗り越えられそうな気がする」なんて気分になってしまうわけです。
僕は大学4年生の時に何をトチ狂ったのか突然「ギターが弾きたい、かっこよくなりたい」と思い、近くの楽器専門店へ駆け込んだ後、6万円のギターを買いました。
店員さんのお勧めするところもあったのですが、「どうせ買うなら良いものを買おう、きっと上達も早いはず」と意味不明な自信もあり、初心者セットに脇目を降らずクレジットカードを切ることになりました。
そして5日後、それはそれは立派な高級インテリアとして自分の部屋にギターを飾ることになってしまいました。
この時の教訓として思ったのが、タイトルの「高い道具を買ってもモチベーションは維持できない」ということです。
心理学的に言えば、外的要因による刺激だけではモチベーションは維持できんのでしょう。
この場合の内的要因として僕の糧になりそうなものを想定すると、「バンドを組んで1ヶ月後にライブがあるので、とにかく練習する必要がある」みたいな動機がないと一生懸命練習することは難しかったと思います。
一生懸命練習しないと恥を書くとか、いつまでに○○ができないといけないとか、そういったある意味お尻に火がついた状況の中で初めて本気になって向き合えると思うのです。
いつか上手くなれればいいや、という弱い動機であればあるほど、他の優先度の高い用事によって目標が破壊され、知らないうちにすっかり自分の(少ない)情熱を忘れてしまっていたなんてことになりかねません。
物を買う時は、自分の中の動機とよく向き合うことが大切なのと、目標にはゴールを設定して自分を管理することができれば、どんなことも上手にできるのではないでしょうか。