めぐりめぐる。

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携帯を3台同時に触っているとおばあちゃんにモテる話

これってトリビアになりませんか?

 

事の発端は1週間ぐらい前のある天気の悪い日のことだった。会社で同じ部署で働く女の子(といっても26歳になるけど)がいつもと違う髪型で、パーマをかけたのかくるくる髪が巻かれていてとても可愛かったので、「美容院行ってきたんですか?(髪型)可愛いですね」と僕は声をかけたのだ。

 

僕はてっきり「ああ、ありがとうございます。似合いますか?(照)」という返事が返ってきて、あわよくば美容院に行ってきたとか些細なことに気づけるにゅーとんさん素敵だなーみたいに思ってもらえるかなと思ったのだが、逆だった。「いえ...あの...今日は湿気が強いので...」という返事が返ってきて、ちょっと恥ずかしそうに席に戻っていく彼女を見て悲しみで胸がいっぱいになった。ああ、神は僕を責められますまい。既婚者たるもの、もちろん浮気はいかんが魅力的な男であるためにこうしたコミュニケーションは必要だろうと考えた僕の卑しさを誰が責められようか、いや責められまい。そんな反語が頭の中でぐるぐると回り続け、本当は壁に頭を打ち付けて贖罪の言葉の一つや二つ言いたいところだったけれど生憎会社で勤務中だったのでどうすることもできなかった。

 

しばらくするとちょうど営業の外回りの時間になったので、傘を持って外に出た。曇天の空模様は、まるで僕の心を映し出しているようだった。雨に降られると嫌だったので、地下に入り、目的の電車が来るまでベンチに座っていた。いかんせんナイーブな性格でさっきの出来事を常に頭の中で反芻してしまい、落ち込んでいた。牛のような反芻動物は食ったものを何度も反芻し4つの胃で良質なたんぱくを得ようとするが、僕の心は何度振り返ってもたんぱくどころか後悔しか残らない思い出を反芻し続け、メンタルを蝕むのがお好きなようだった。

 

そこで僕は座っているベンチで3台の携帯を出して作業をすることにした。iPhoneでセブンナイツというスマホゲームを立ち上げオートプレイを実行し、Andoridでツイッターを起動してどうでもいいことを書き込み、さらに会社から支給された携帯でニュースを検索して読んだ。これは宇宙兄弟でいうところの「コロコロムッタ状態」で、わからない方に説明を差し上げると、あらゆる雑音、情報を一気に頭にインプットすることで、思い出したくもないことを考えないようにする自己本能ゆえの行動のことだ。

 

そうこうしていると、知らないおばあちゃんから話しかけられた。「携帯を3台も持ってすごいねえ」「全部自分でお金を払っているのかい?すごいねえ」「あたしゃ1台すらまともに触れないってのに、あんたはすごいねえ」等々。おばあちゃんに僕が今何をしているのか、なぜこんなことをしているのか話そうとしたが、全く聞く耳を持たず「すごいねえ」としか言わなかった。結局自分が思っていることを話したいだけなのだろう。しばらくするとおばあちゃんは電車に乗って行ってしまった。

 

5分後に二人目のおばあちゃんに話しかけられた。「2台...いや3台かい?若い人はすごいねえ」「最近若い人でよくそんな様子を見ているけど、すごいわねえ」「携帯ごとにできることは違うのかい?」と質問をしてきたので、至極丁寧に答えたけれど何も聞いていなかったようで「さすがねえ」と一言残してまた去っていった。

 

さらに5分後に三人目のおばあちゃんに話しかけられた。このおばあちゃんには説教をされた。「3台も本当に必要なのかい?」「あたしゃ携帯は使わない時は電源を切っているよ」「節電の世の中でお前は贅沢だねえ」と。携帯の電源を切ってしまったら携帯電話の意味がないじゃないかというニュアンスで反論したところ、隣にいたじいさんから睨まれたので、僕はただ話を聞くしかなかった。

 

結局この日は地下鉄のベンチで計5回もおばあちゃんに話しかけられる結果となった。もしよければ本当に3台携帯を持っているとモテるのか、誰か検証をしてほしい。ちなみに僕は、若い女の子にモテる方法が知りたいです。よろしくお願いいたします。