【製造業で使うのもアリ?】iPad Proは個人よりも法人を意識してるかも、という話
iPad Proがついに発売になり、日本のキャリアでも4Gモデルの金額が公開されたようです。
しっかし高い。WIFIモデル32GBでも10万円弱します。ちょっと個人では手が出にくい金額だと思います。
iPad Proのkeynoteのプレゼンを見ても、Apple Pencilと一緒に活用して素晴らしいデザインを作ることができることを全面に押し出していましたから、持ち運んで気軽に音楽や読書を楽しむ体験を与えるというよりは、むしろより専門性の高い人達へ使って欲しいという想いが込められている印象です。
製造業にPRしたらウケるんじゃないの?
僕は営業で製造業の方々にスマートフォンやタブレットを活用したソリューションを提供するお仕事をしているのですが、iPad Proの話はよく話題にあがります。
製造業では今、ペーパレス化(紙を削減して、電子化をする)のニーズがとても高くなっています。工場によっては一日何千、何万もの作業指示書を印刷する紙のコストや、その印刷した紙を保管しておくコスト(お客様専用の製品の設計図の場合、3〜5年長いと10年以上保管するケースもある)もあるし、さらに機密文章として紙を破棄するコストがかかっています。これらのコストを削減したいと考えている製造業の方は今とても多いのです。
また情報が電子化することで検索性が高まり、何かのトラブルの際に「特定の書類を探す」という行為が楽になります。5年10年蓄積された紙の中から必要な情報を人力で探すのはとても困難ですから、とてもニーズが高まっているんですね。
基幹システムとタブレットを連携させて、現場で紙で配っている作業指示書や図面を「配信」することでペーパレス化をどんどん進めていきたい。そういう「流れ」が、今の日本の製造業の中にあると僕は感じています。
国内製造業向けタブレットの販売台数も年々増えている傾向にあるようなので、この流れはさらに加速していくことが想定されます。
7.9インチのiPad miniは論外ですが、9.7インチのiPadでもそこそこニーズはありました。でも、A4やA3のような図面をiPadで見ようとしても、拡大縮小を駆使しながら画面を見ないといけないので、ソフトウェアでどれだけ工夫しても多少の不便さがありました。
今回13インチのiPadが登場したことで、「この大きさだったら是非導入したい」と思っている人は増えていると思います。いい機会なので、単純な「デザインができる」という特徴だけでなく、「画面の大きさを活かした体験」をPRして、Appleは売上を伸ばしたらいいのになあと思ったのでした。