【M-1グランプリ2015】採点者がボケてんじゃねーよ、という話
歴代のM-1優勝者が採点をするという面白い試みが行われたわけですが、全然まともに機能してなかったですね。はっきり言って以前のM-1の大御所の方が随分とまともなコメントをしていたと思います。
いろいろな意図があってこのような形式になったとは思うんだけど、肝心の「M-1グランプリに参加、優勝したからこそできるコメント」っていうのがあると思うんですよね。ネタの練り方や盛り上がり方、客にウケるポイントの抑え方、1回目と2回目のネタの選定とか、なんかあるじゃん。
それなのに「同期だと贔屓しちゃってる可能性があるから2点引きます」とか、「彼、僕と同じマンションに住んでるんです。ここで言うことじゃないですけど」とかお前らがボケて笑いとってんじゃねーよって感じでした。もっと他に言うことあるんじゃないのか。
一番まともにコメントをしてたのは中川家ぐらいですかね。あとはもうみんな同じような感じで「終盤にかけて一気に伏線を回収していたのが良かった」とか、「だんだん盛り上がって最後にどーっと笑いが取れてたのが良かった」とか素人でもわかるようなコメントをしてくれてましたけど、あんまりそういうの求めてないんだよなあ。例えば「以前のM-1にはなかったようなメタ漫才やリズムネタを評価するのが難しいんだけど、僕はこういう採点しました」とか、「勢いがあって笑いが取れる他に僕達はこんな基準も設けているんです」みたいな、お笑い界で今起こっていることとその変革、それに対してどう評価されていくのかみたいなことが僕は知りたいわけですよ。
最初のメイプル超合金みたいな新人が次々に出てきてて、「M-1ってこんな感じだっけ!?」ってコメントが出てくる中で、それでも所謂正統派漫才というやつと新しいタイプの漫才に点数を付けて評価していかないといけないんでしょ。それを今これからお笑い界を引っ張っていくであろう人達がどう捉えているのかを見たかったです。