「ちげえよ！デレマスは覚えゲーじゃねえよ！」と僕は友達に愛を込めて伝えた。なんかさ、みんな音ゲーは回数重ねて覚えればいけるんでしょみたいなこと言うけど、違うからね。 もちろん心の備えとしての練習は必要だよ。でもあとはパッションなわけ。譜面は…

「人材やん」 僕とあった瞬間、彼はそう言った。彼は先生と呼ばれていた。 持ち前のテンションの高さと、メガネをかけていていかにも先生という風貌なのでそういうあだ名なのかと思ったのだが、本当に先生だった。確か中学校の数学の教師とか言ってた気がす…

イヤホンを分け合う女子高生はエモい。 寒いね、って笑いながら、二人は名鉄の電車に入ってきた。両足でドタドタと楽しそうに。足で踏んだところが片っ端からお花が咲きそうだねって僕は思った。 「も〜うごかないでよ〜」 とボブヘアーの女子高生が言った。…

「にゅーとんさん、今日のお昼はいくべきですよ。なかなかのレアキャラで、しかも数多くいる狐娘の中で最もコンセプトを理解している娘です」 最近仲が良くなった人にそんな話をツイッターでもらい、「そりゃ興味深え」いくしかないやろと思った。 何度でも…

「私魚さんになりたいんだ〜」 と女は言った。意味不明だったので、質問を投げる。 「食べられたいわけ？」 「違う違う、水槽で飼われる熱帯魚だよ」 「ああ、そういうことね」 飼われたいタイプなのかな、と僕はよく知らない彼女について思いを巡らせた。 …

「じゃあ俺チェキ食うわ！」 なんて勢いがあって素敵な言葉なんだろう。狐娘カフェとかいうよくわからないコンセプトカフェで、僕は隣のおっさんが吐いたその言葉にしみじみと聞き入っていた。 世の中にはメイドカフェとか猫カフェとか、まあ人間がロールプ…