スカルプDは顧客の「ウォンツ」を刺激している、という話
皆さんってマーケティングで言うところの「ニーズ」とか「ウォンツ」ってご存知ですか?僕は最近この辺りの話を上司から教えてもらったので、自分自身で復習をしながら内容をご説明したいと思います。
まず「ニーズ」とか「ウォンツ」って言葉の意味ですが、インターネット上で検索すると以下のような解説がありました。
《ニーズ》
ニーズとは、人間が生活を営む上で感じる「満たされない状態」のこと。
《ウォンツ》
ウォンツ(欲求)とは、人間が日常生活を営む上で感じる「満ち足りない状態」(=ニーズ)を満たすために求める感情。ニーズが具体的に表現された製品やサービスを求める感情。
ちょっと何言ってるかわかんないですね。よくこのテーマは食事に例えられることがあって、「お腹が空いている」状況がニーズで、「美味しいものが食べたい」と思うことがウォンツだというお話があります。この違い、わかりますか。
僕はこの話を聞いてもまだ自分の腹に落ちなかったですが、スカルプDの話を聞いて調べていくうちにやっと理解できるようになりました。
スカルプDは男性育毛剤です。じゃああなたがこの男性育毛剤を売るとしたら、顧客に対してどのような声かけ、広告を出していきますかというのがテーマなわけです。
僕なんかすぐこう言ってしまうと思います。「薄毛に悩んでいませんか?そんなあなたにスカルプD!」でもこれは先程のニーズとウォンツの話をさせてもらうと、「ニーズ」に訴えかけるメッセージになります。
顧客に対して危機感を煽り、「必要性を感じてもらう」みたいなアプローチになってしまうと、それはニーズを掘り起こすことになってしまいます。しかし、広告を打つということはそういうことではないらしいですね。
スカルプDのキャッチコピーに「頭皮ケアでさらに男を上げるスカルプD!」というものがあります。これはつまり「スカルプDで女にモテようぜ!」というメッセージです。スカルプDを使ったから女性にモテるようになるという演出をすることによって、それは必要性(ニーズ)ではなく欲しいという気持ち(ウォンツ)になるというわけですね。
世の中のCMでは絶対に顧客の「ウォンツ」を刺激するように意識されているようです。今思えば当たり前の話です。「ハゲているそこのアナタ!是非この育毛剤を使いましょう!」なんていうメッセージはあまり効果的に思えません。
マーケティングの基本として、人の「ウォンツ」を刺激して自社製品の「ファンを増やす」という目論見があります。単純な製品のリピーターというだけではなく、その製品を周りの人に進めたいという欲求を持った人を教育していく。スカルプDで女にモテるようになった、だから人にも進めたいという気持ちが顧客をファンにする仕組みまで考えられているわけです。マーケティングは奥が深いですね。
スカルプDのCM