めぐりめぐる。

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水を「お冷」と言うのはもうやめようぜ、という話

 

居酒屋で水が飲みたい時、皆さんは何て店員に声をかけますか。無難に「水ください」と言いますか。それとも「お冷ください」と風流に言いますか。いっそ格好をつけて「チェイサーをおくれよ」なんて言ったりしますか。まあいろいろと言い方がありますね。

 

この間居酒屋で飲んでいて、「お冷ください」って言ったら「水ですか日本酒ですか」なんて質問されたもんですから、こりゃ日本語の良いところなのかもしれねえし悪いところかもしれねえなあと思った次第です。

 

居酒屋さんにおいて「お冷」というのは「冷酒」を示す言葉でもあるのでややこしいですよね。場所や言葉の流れにおいて意味が様々に変化していくので大変だ。

 

じゃあ東洋かぶれに「チェイサー」をくれよ、なんて言いたくもなりますが、この言葉も実はいろいろと地域によって解釈が変わるってんだから驚きですよ。

 

「チェイサー」という言葉は、ウイスキーなどのアルコール度数が高いものを飲む時に続けて飲む物という意味になりますが、チェイサーの本来の意味は「追撃者」とかそういう意味になるので、ややこしい。と思ってたら、それはアメリカの話らしくて、イギリスでは弱い酒を飲んだ後に飲む強いお酒のことをチェイサーと言うらしい。もう訳がわからない。

 

もう「お水ください」でいいんじゃないですかね。この話、実は落語の中にも形をかえて出てくる。

 

《落語-「うどんや」にて》

 

「ちょいとうどん屋さん、水くれねえか」

「ああ、お冷でござんすね。」

「いや水だよ、お冷じゃねえんだ」

「お客さんね、水のことをお冷って言うんですよ」

「へえそうかい。お前さん学があるんだね。じゃ何かい。水かけ論のことをお冷かけ論なんて言うのかい」

 

なんていう面白い掛け合いもある。ややっこしいんだね。古典にならってもうこれから皆さんちゃんと「水をください」と言うようにしましょうよ。店員も余計な気をもむ必要もなくなるし、「お冷ください」って言ってちゃんと伝わってるかドキドキする必要もない。みんな幸せになろうよというお話でした。

 

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