僕がいわゆる「営業マン」という役割で仕事をするようになってからおおよそ2年が経つのですが、まだまだ未熟な自分を感じるばかりで、よく働いていて辛い気持ちになります。
常に毎月の売上目標に追われながら、懸命に働いている人は少なくないでしょう(営業で売上目標のない人がいたら、逆に興味深いですが)。仕事を受注し、案件を問題なく回し、納品をする。言葉にしてみると当たり前で簡単なことのように思えますが、やってみるとたくさんの壁にぶつかることの方が多いです。
そこで今回は悩める営業マンのために、僕が今まで読んだ中で「価値がある」「これは自分の営業の哲学にしたい」と思えた本だけをご紹介します。あなたの役に立つことを心から願っています。
1.絶対達成バイブル
絶対達成マインドと呼ばれる「目標は基本的に必ず達成するものである」という感覚を持ち、働くことが重要であることを横山先生が説いている本です。強調したいのは、こうした何が何でも達成できることを信じ、闇雲に努力することを勧めてくるような、いわゆる根性系、スピリチュアル的な指導というのはほとんどありません。働く環境を整え、「目標を必ず達成する」というマインドを持った人間と雰囲気をつくることで、目標を達成することが可能になることが本書には書かれています。
2. 「いい質問」が人を動かす
谷原 誠 文響社 2016-09-28
あなたが本屋さんに行って定期的に営業の本を読んでいるなら、最近こういった本がよく店頭に並んでいるのをご存知かと思います。いわゆる「質問型営業」と呼ばれるような言葉が今流行っていて、商談の際にどのように質問をすればいいのか、クロージングの際の効果的な質問は何かといったハウツー本が売れている傾向にあります。
この本は質問型営業という括りで書かれているというよりは、「人は質問によって思考をコントロールできる」ということを理解させてくれる本です。そういった意味では2017年4月現在に店頭に並んでいてよく売れている本よりも重要な情報が含まれています(効果的な質問100選、というような本に比べれば)。
いい質問をするためのチェックリスト、質問を事前に準備しておくという所謂「営業は準備が9割」といった基本的な内容はもちろん抑えた上で、「自分が相手にとってもらいたい行動を取らせるための質問とは何か」という点について懇切丁寧に説いてあるので素晴らしいです。本の帯にも書いてありますが、例えば上司が部下を叱る際に「なんで、こんなことができないの?」と相手を責めることも一つの教育ではあるのだけど、「どうすればできるようになるのだろう?」と質問をすることでより主体的な行動を部下に促すことができるわけです。前者は「怒られないようにしないと...」という負の感情や叱られるという行為からの回避行動を起こし、あまり本人にプラスになるような行動を促すことが難しいけれど、後者であれば「どうすればできるようになるか」本人が考え、未来に向けてポジティブに考えるように促せる。これはもう思考の誘導ですよね。
質問をすることで相手の思考をコントロールすることの重要性と、時にはその危険性も含めて、コミュニケーションの円滑化を図るための重要メソッドがふんだんに詰まっている。正直買わない理由はないでしょう。
谷原 誠 文響社 2016-09-28
3.営業のプロが新人のために書いた営業の本
舟橋 孝之 明日香出版社 2008-02-15
舟橋 孝之 明日香出版社 2008-02-15